緑の回廊計画
野生生物の生息できる場所を酪農家が登録し、森の再生や湿原の保全を進め生き物が行き来できる緑の回廊を積極的に作ります。
現在、野生生物が生息している森、川、湖沼、湿地・湿原などが孤立していて、お互いの交流が困難になっており、多様な生き物が生息しにくい状況です。生産に支障のない土地に植林などをしてつなぐことにより、生きものが生息できる環境を活性化・保護していこうと考えています。
多様な生きものが生息できる環境は、健全で安全な環境の象徴と言えるでしょう。
5つの緑の回廊憲章
1. 自然と調和した酪農経営を
多様な生きものが共存できる環境を維持・復元・創出することで、継続的に高い安全性を持った高品質な牛乳の生産基地をめざす。
2. さまざまな生きものに触れられる環境を
「子供たち」が、「大人たち」が「家族」が、自然に親しみ、自然の恵みを継続的に謳歌できる環境づくり。
3. 酪農が培ってきた文化や知恵を子供たちへ
酪農で培ってきた文化や知恵を伝え、それを継承・発展できる環境づくり。
4. 農村に豊かな森ときれいな水を
品質の高い農産物の生産や豊かな生活ができる、安全で安定した農村環境。
5. 潤いのある美しい酪農景観を
自然と調和した自分たちに潤いのある酪農経営環境を整備していくことで、自慢できる酪農地帯の景観を作りあげる。
霧多布湿原トラスト活動
浜中町にある天然記念物「霧多布湿原」を守る為、地元の主婦や、漁業者などが中心となり設立した認定特定NPO法人のナショナルトラスト活動を応援しています。
「守るのは地元、支えるのは都会」の合言葉のもと発足した霧多布湿原ファンクラブは全国に4箇所あり、霧多布湿原保全のために様々な活動を展開しています。各ファンクラブのみなさんの熱意によって、霧多布湿原の保全活動は支えられています。
高齢者サロン・JA学習塾
浜中町の酪農の未来に向けて安定経営を行うためには地域との調和、コミュニティが今後はより重要になってきます。地域社会が一致団結した体制を作るとともに豊かな地域社会や農村作りを目指した取り組みです。
ボランティアナースの会キャンナス釧路、浜中運輸の協力のもと、普段外出の機会の少ない地域のお年寄りの憩いの場として「デイ・サロン」を週1回開催しています。お互い語りあったり、美容室や買い物へ行ったりと皆さんの思い思いの時間を過ごしています。
※時間:毎週水曜日 10:00~15:00
お問い合わせ
JA浜中町 営農課
TEL:0153-65-2141
『身近なところで子供たちに学ぶ機会を』
地域に学習塾や英語塾がなく、車で釧路まで通っている子供もいるなかで、近隣の塾講師のご協力によりJAの会議室を利用し、学習塾を開催しています。
肥培かんがいシステム
環境を守るためのリサイクルシステムの確立
農業用排水施設の整備を行ない、環境型農業を確立しました。
糞尿処理施設の整備
道内の酪農・畜産農家は経営規模の拡大や飼養管理方法に見合った糞尿処理施設の整備が遅れており、糞尿の河川流出や悪臭等の家畜環境問題を懸念されていました。 浜中町農協では平成14年から整備を開始し、河川への土砂流入を抑制する土砂緩止林や水質浄化機能を備えた遊水池等の設置により、徐々に効果が発現しています。平成14年から平成17年の平均水質濃度に対し、平成20年は全窒素で約38%、全リンで約44%濃度が低下し、水質が改善してきています。
イトウの遡上する川創り
回復・保全するボランティア活動
地域住民と浜中町農協が一体となり一つの目的を共有して取り組む地域や未来の子供たちのための活動です。
未来の子供たちのための活動
三郎川の取水堰において、魚(絶滅危惧種のイトウ等)が遡上出来るように、地元のボランティアが集まり、手作り魚道を設置しました。
地域に流れる川に堤防ができたために魚が遡上できないとの問題から、魚道造りの事業がスタートしました。堤防の落差1mを、水制で作る50cmのプールによって遡上し易くするという水量計算や水圧を考慮した科学的な根拠に基づき専門家がデザインし 無機質なコンクリートの魚道ではない、巨大な三角柱の水制を並べた魚道作りです。地域で産出されるカラマツ材、砂等を用いるという工夫を加え、のべ200人以上の住民が手弁当で参加しました。