農協で全国初となる土壌・飼料
生乳・生菌分析する酪農技術センターの設立
酪農技術センターでは、浜中町で生産している牛乳の品質・安全性のチェック、牛の動向把握や各種登録手続きなど、浜中町の酪農の様々なデータを一括で管理されています。このデータを元に、飼養管理を工夫してより良い牛乳を生産できるよう日々努力しています。
浜中町酪農技術センター
検査項目の紹介
-
生乳分析
乳房炎の治療薬での抗生物質の残留チェックやアルコール検査。科学的機械を使用した、乳成分の測定を行います。
-
生菌検査
搾乳機器やバルククーラーの汚れ、ミルカーの汚れ等衛生環境を調べます。浜中町農協では、集荷したバルクごとの生菌検査を毎日(土日は除く)行い、衛生面の管理を行ってます。
-
土壌・飼料分析
浜中町は酪農技術センター設立により全国に先駆け、土壌分析・飼料分析に基づいた酪農を行っております。
-
管理システム
平成13年に国内でBSE問題が発生、安心・安全な食品への関心が高まったのをきっかけに浜中町農協では平成14年に「酪農情報システム」を構築しました。
酪農技術センター設立の背景
『感覚での酪農』から『分析に基づいた酪農』へ
浜中町農協は昭和56年に酪農技術センタ-を立ち上げました。
生乳の検査を中心に土壌、飼料分析、乳検事業による個体デ-タの蓄積、人工授精所による繁殖管理を実施しています。
平成12年には営農関係の部署が全て酪農技術センタ-に集約され、経営指導から生産現場の改善指導まで総括的な管理体制を構築しました。
平成14年度には酪農情報システムを構築し、生乳、乳検、繁殖、分析に加え、飼料、肥料の供給、家畜の移動、診療履歴、環境、生産履歴などが網羅され、浜中町の牛に関する情報が全て蓄積される事になりました。それによりトレーサビリティが確立し、生産履歴が明確に打ち出せるようになっています。この取り組みは全国でも浜中町農協唯一です。
-
生乳の検査ってどんなことをしているの?酪農技術センターでは、脂肪・蛋白・糖質・無脂固形・体細胞・尿素・生菌数を毎日農家ごとに検査し、集荷の翌日には農家個々の乳成分の結果をお知らせしています。
-
どうして生乳分析をするの?乳頭に細菌が入り炎症をおこすことによって乳房炎になります。牛が乳房炎になると乳腺細胞が細菌と戦い体細胞が剥がれ落ちてきます。その剥がれ落ちた体細胞数を調べる事により、細菌がどれくらい入ったかの指標になり衛生環境を把握することができます。また、消費者の方に安全な牛乳をお届けするために、生乳分析は欠かせません。
-
どうして土(土壌)を検査するの?土→草→牛 のつながりは昔から密接につながっています。浜中のような草地しかない寒冷地ではこのサイクルを上手く回転させながら営農を持続する事が求められるからだよ。良い土で良い草が育ち、良い草で良い牛が育ち、良い牛で良い牛乳がでるんじゃよ!
-
どうして浜中町は飼料分析を行っているの?草を分析し飼料計算する飼料分析は、1980年以前は行われておりませんでした。浜中町は全国に先駆け、分析に基づき飼料設計する事で生乳生産を伸ばし経営の安定につなげています。