JA浜中町について

組合長のちょっと言わせて!!

2024 ふぁん8月号

2024.8.31

 今年の一番草の収穫作業は順調に進んだと思いますが、収量が少し少ない方がいたり、そこそこの収量の人がいたりと、収量は畑によりばらつきがありますが、総じて良い一番草だと思います。牧草収穫作業中には乾乳が多くて分娩も少なく、収穫作業にはよかったかもしれませんが、猛暑にめがけての分娩になると思いますのでしっかりと準備をして、分娩時の事故をなるべく少なくしてください。昨年に比べて今年の乳牛頭数は、全国で昨年より43,000頭少ない133,000頭となり、今まで最も少ない乳牛頭数となりました。秋以降の初任牛はかなり減ってくると思われます。皆さんの後継牛は確保されているでしょうか。確保できていると思いますが、自分の必要な後継牛を確保して、自分に合った経営スタイルで経営スタイルを崩さずに経営を継続してください。8月に入り農水省への令和7年度の予算概算要求が始まります。少ない予算の中でどのように配分されるのかが議論となりますが、そもそもが違う気がします。必要なところに必要な予算を付けてもらいたいと思います。補給金のような直接補助金に対して㎏当たり5円つけてもらえると助かるけどなあ~

2024 ふぁん7月号

2024.7.22

 第77回通常総会に際しまして一言ご挨拶申し上げます。

また、ご来賓の皆様におかれましては、時節柄何かとお忙しいなかお時間を割いてご出席を賜りましたことに心より感謝申し上げます。

 昨年はコロナウイルス感染症が、感染症法上2類相当からインフルエンザなみの5塁へと移行して、国内での人流や集まりの制限が緩和され、外国人観光客も増えて日本経済も活性化されることが期待されましたが、タクシーやバスのドライバー不足、ホテルや観光地などでの人手不足が深刻化していて、オーバーツーリズムと言われるようなチャンスロスが生まれています。名目GDPがドイツに抜かれて4位に後退したのも、このようなことの表れかもしれません。世界各地で温暖化の影響なのかハワイ州マウイ島でのけた外れの山火事など、干ばつや大雨による大洪水などが世界のどこかで起き、トルコ地震や能登半島地震のような地球沸騰化とは別に大災害も起きております。身近なところではオソ18に代表されるようなアーバンベアーと言われるヒグマの恐怖もあり、自然災害だけでなく今まで以上に多くのリスクが存在しています。ロシアによるウクライナ侵攻の終わりが見えないなかで、イスラム組織ハマスのイスラエル奇襲攻撃に端を発したガザ地区へのイスラエルからの攻撃は、一部の周辺国も巻き込んでの戦闘となりスエズ運河の航行にも支障をきたしだしパナマ運河とともに運行が厳しい状況となっています。穀物相場は安定しているものの、海上運賃や円相場の関係で輸入穀物や肥料・生産資材価格は高止まりをしています。そんななかで4月に加工原料乳価がキロ10円、8月に飲用乳価がキロ10円、12月にバター・生クリームがキロ6円値上げされ、プール乳価でキロ12円ほどの値上げとなり、個体価格も一時期の底値価格は脱したと思われますが、飼料をはじめとする生産資材価格は高止まりの状況で酪農情勢はあまりうわむいてきているとはいえません。

 農協の運営状況として生乳取扱量は生産抑制や猛暑の影響で前年比3.5%減の91,214トンとなりましたが生乳取扱金額は乳価値上げの影響で107億円を超え、値下がりしている畜産販売金額を含めた総取扱金額は125億円を超えることができました。財務状況としては出資金は14億円を維持し、資本金は35億円となりましたが、貯金残高は営農貯金の取り崩しもあり157億円となりました。当期未処分剰余金は120,659,908円を計上することができ、出資配当金として11,914,512円、事業分量配当金として57,091,770円を計上して本総会にご提案することができました。これもひとえに組合員皆様のご理解とご協力の賜物と感謝申し上げます。子会社・関連会社の状況でありますが、コープ浜中は商品仕入高が高騰するなか営業努力で経常利益を昨年よりも上げることができました。酪農王国・若牛の里は生産資材高騰のなか当期純利益を確保することができました。就農者研修牧場おいて昨年は赤字決算となってしまいましたが今年度は当期純利益を確保することができました。

 本年度事業として、良質乳生産と経営安定の取り組みとして分析コンサルタント室の充実をはかり、今まで以上に現地指導を強化し、飼用管理をはじめ、自給飼料・堆肥・スラリーの活用を酪農技術センター機能を最大限に使い生産コストの見直しや経営ロスの改善を提案します。担い手対策は、浜中町や農業委員会と連携して就農希望者の確保に取り組み、可能な限り新規入植を推進します。組合員と家族の健康を守るために、第9次中期計画から継続している健康診断などの定期検診を推進助成していきます。持続可能な農業を実現するためには再生産可能な所得の確保と、自然環境を意識しながら理想のカーボンニュートラルに近づけていかなければなりません。第10次中期計画ではまず牛から排出される温暖化ガスと浜中町内の草地・山林を含む土地が吸収する二酸化炭素がどのくらいなのかを数値化する作業から始めます。

 まだ厳しい酪農情勢ではありますが、アメリカでは牛が鳥インフルエンザへの感染報告もあり身近なところではヨーネ病やサルモネラ症などの伝染病や、感染症のリスクへの対応や、猛暑への対応やいつ起こるか分からない災害対策など、経営状況に関係なくいろいろなリスクから自分を守るために対応してもらうための支援をいたします。

 今年は円安の影響もあるのか外国人観光客も増えて、インバウンド需要を見込むところではありますが、物価上昇に賃金上昇が追い付いていない日本では、飲用乳の消費が伸びてこない状況であり、牛乳・乳製品の需給の不安はありますが生産抑制から増産型の計画生産へ移行し、自分の必要な乳量の確保がしやすくなりましたが、生産コストが上昇している現状のなか、単純な増産だけでは厳しい経営状況を変えることはできません。経費削減への助言やロスのあぶり出しなどを提案し、組合員が話しやすい、来やすい農協、身近に感じてもらえる農協であり、組合員の一助となれる農協でありたいと思います。組合員の営農と生活を守るために役職員一丸となって努力してまいります。最後になりましたが、浜中町長を始めご来賓の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げますとともにこれからも一層のご理解とご協力を賜りますことをお願い申し上げまして私の挨拶といたします。本日はよろしくお願い申し上げます。

2024 ふぁん6月号

2024.7.22

 今年は春から作業も順調に進み、牧草の成長も昨年以上に良いように思われます。今年の一番草の収穫作業は天気の関係もありますが昨年よりも早く始まりそうです。円安が常態化して輸入飼料の価格は高止まりしている状況のなか、良質な粗飼料の確保は必須条件となりますが、質と量のバランスを考えて収穫作業をしていただきたいと思います。まずは牛が食べる草が第一ですけれども、刈り取り時期の天候が良いことを願うばかりです。4月からの新年度が始まったばかりですけれども、すでに令和7年度の予算要求の動きが始まっています。今までであれば夏以降に頻繁に動き出していたのですが、近年では夏には本予算に関しては、ほぼほぼ固まっていてなかなか変更するのは難しい状況であり、補正予算・エーリック予算も早い段階で決まってしまう傾向にあります。夏ごろまでには我々の要求は固まっていなければならないにもかかわらず、昨年は出遅れ感があり、今年は出遅れないように注意して取り組んでいかなければなりません。暑熱対策はできることから始めてください。

2024 ふぁん5月号

2024.7.22

 今年の春休み期間中も牛乳の需給は厳しい状況でした。外国人観光客は戻ってきたにもかかわらず飲用需要は伸び悩んでいます。飲用乳は国内消費に頼る部分が多いとは思いますが、あれだけ国内企業の賃上げが進んだというニュースが飛び交っていたのにやはり大企業だけで大多数の中小企業は賃上げができなかったのか賃上げできたとしても物価上昇に追い付いていなかったので個人消費が伸びてこないのではないでしょうか。円安はじりじりと進んでいるなかで買うものは高く経費はかさみ売るものの値段はそのままでは我々の生活は楽になりません。とりわけ酪農機器・農作業機械や牛舎施設などの建物の価格上昇は異常です。クラスター事業を使わなければ機械など買えません。牛舎などはクラスター事業を使っても高過ぎて作ることができません。しかしこのような状況になってしまったのもクラスター事業が一因だと思います。日本の政界を見てもパーティー券収入の不記載での与党内・野党の足の引っ張り合いばかりでもっと仕事をしてもらいたいと思います。今号は愚痴ばかりになってしましたが来月号はポジティブに行きます。

2024 ふぁん4月号

2024.7.22

 今年の冬は寒い日と暖かい日が交互に来る何ともなじみにくい天候でした。凍結深度は例年より浅いと思っていたのですが昨年よりは深いようですが早く畑が青くなることを期待するところです。ただ酪農情勢には円安の影響は大きく、まだ暖かい春は少し遠いようでいつ来るのか予想がつかない状況が続いています。春闘において大手企業は大幅な賃上げを行っていますが、本当に中小企業にもその波が来るのかは非常に疑問が残ります。一部の中小企業に限られるのではないか、北海道のような地方の企業にはなかなか難しい課題だと思われます。千歳市にラピダスができますが人もお金も道央圏に今まで以上に集まってしまい、今まで以上に北海道の地方都市が疲弊してしまわないように努力していかなければなりません。釧路地域に限定せずにオホーツク地方を含めた道東圏全体で考えたときには釧路港がどの様なビジョンでどの様な機能を持ち、道路網の整備も含めた周辺機能の整備ができるかにかかっていると思います。酪農家が元気になるには周りの人達も元気でなければなりません。

2024 ふぁん3月号

2024.7.22

 

 今年は雪も少なく2月中旬だというのに日中の気温が10度を超えるような陽気となり雪解けが進んだりしました。オホーツク海沿岸では例年よりも早い流氷の到来でしたが氷は薄く温暖化の影響なのか本来であれば2月はもっと寒いような気がします。3月末や4月に大雪が降って春が遅くなったり、6月の牧草収穫の時期に雨が続いたりしないように願うばかりです。温暖化のなか異常気象が当たり前になり昨年のような猛暑がこれから当たり前のように訪れることが予想されます。今の備えのままで昨年のような状況になれば予定は立たないし繁殖は悪くなるし、厳しい酪農情勢をもっと悪くすることも考えられます。今年からの猛暑対策は絶対に必要です。自分たちで対応しなければならないことではありますが、今の経済状態ではなかなか諸熱対策にお金を回すことのできる人は限られているにもかかわらず、農水省ではエーリック予算とクラスター事業の省エネ枠だけで足りない予算と使い勝手の悪い予算ばかりで、現場・現状に合った予算になっていませんが自分たちでできることはやっていくしかありません。自分に必要な牛と乳量は確保してください。

2024 ふぁん2月号

2024.7.22

 年が明けて一か月が過ぎましたが我々のところは比較的穏やかな一か月だった気がしますが、元日早々の石川県能登地方の大地震はほぼ能登半島全域を壊滅状態にしてしまいました。多くの犠牲者の方々や被災者の方々にお悔やみとお見舞いを心より申し上げます。日本全国どこでも地震の脅威があることはわかっているつもりでも、なかなかそのための準備ができているかと言われるとまだまだ足りないことばかりのような気がします。我々も6年前の胆振東部地震の時のブラックアウトの記憶が遠い昔のようになっていないでしょうか。やはり酪農・畜産の世界では水が非常に重要だということが今回の地震でも思い知らされています。準備が進んでいない水対策を早急にしなければなりません。酪農情勢厳しい中ではありますが、自分たちでできる災害対策と危機管理をもう一度この機会に考えなければいけません。

2024 ふぁん1月号

2024.7.22

 新年明けましておめでとうございます。

 組合員の皆様並びにご家族の皆様がご健勝で新年を迎えられましたことをお慶び申し上げますとともに、今年こそは皆様方の我慢と努力が報われる1年でありますようにご祈念申し上げます。また、日頃より農協運営に対しましてご理解とご協力をいただき心より感謝申し上げます。

 さて、昨年はロシア軍によるウクライナ侵攻が泥沼化して長期化するなか、突然10月にパレスチナによるイスラエル攻撃に端を発した戦闘状態は、中東だけでなく世界を巻き込んでの大惨事となり、ウクライナ情勢も含めて一部の国の利益のために国連が機能不全となり、未だに収拾のつかない事態となっています。世界の混乱の中で、日本の円安と物価高は一向に収まる気配はありません。円安によるインバウンド需要の回復はあるものの、日本経済の回復は遠いものとなっており、物価高は世界共通の状況ですが、先進国の中で日本だけが中小企業の経営難などもあり、給料が上がらず個人消費は低調なままです。

 牛乳・乳製品の消費も例外ではなく低調ではありますが、生産抑制と夏の猛暑での乳量の減少により、積み増ししていた脱脂粉乳の在庫は少しずつ減少して5万トン代前半ほどになっています。これも北海道の酪農家の皆さんが出口対策に拠出しているからこその状況であり、6年度の目標数量はバター需要を見込んでの1%増の403万トンとすることができたと思います。制限のある中ではありますが生産抑制から増産への舵を切ることとなりましたが、肥料・飼料など生産資材の高騰するなか、各々の経営での余裕のある中での増産を考えていただきたいと思います。あまり無理をすると増産しても経営が逆に悪化してしまう場合もありますので、自分の経営に合ったやり方を見つけていただきたいと思います。今年の乳価は1月から昨年の最高値よりも高い乳価で始まっていますので、生産資材高騰のなかですが粗飼料の品質なども含めると昨年よりは経営環境は良いと考えますが、もう少し個体販売価格が上がってもらえるとありがたいところです。

 最後になりましたが、本年が人にも牛にも過ごしやすい気候であり皆様方のご多幸とご健勝をご祈念申し上げて年頭の挨拶といたします。

2023 ふぁん12月号

2024.7.22

 今年も残すところあと1か月となってしまいました。やり残していることはもうないでしょうか。もしあるのならば、それを済ませてから来年度の営農計画作成に取り掛かっていただきたいと思います。ロシア軍によるウクライナ侵攻が終結する気配の見えないなか、中東でのパレスチナのハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃に端を発する戦闘は、パレスチナガザ地区でのイスラエルによる悲惨な攻撃が激化しています。病院や学校などけが人や避難民が多く集まっている場所への攻撃をして、一般人の犠牲よりもハマスの壊滅を重要視しているようであり、子供や女性の犠牲者が増えていくなか、国際法を違反している行為ですら正当化しようとしている行為は認めることはできません。ウクライナ、中東、アフリカなど世界各地で争いが起きています。犠牲になるのは一般人であり大きな悲しみが憎悪に変わり争いへと変わっていく負の連鎖をどのようにしたら止められるのでしょうか?本当にむなしさしかありません。このような状況に比べれば我々の現在の酪農状況など乗り越えられないはずがありません。

2023 ふぁん11月号

2024.7.22

 早いものでもう11月に入り、今年も残すところ2ヶ月となりました。それぞれのクミカン状況に基づき来年に向けた準備は進んでいるでしょうか。12月に入るとすぐに営農計画の作成が待っています。今年の経営状況に問題のなかった方は経営方針を継続していただき、問題のあった方は今年の反省を踏まえて営農計画に挑んでいただきたいと思います。

 10月23日に岸田首相が所信表明演説を行い「経済に重点を置く」と訴えました。ガソリン・電気・ガスの補助を24年春まで9兆円規模で延長するとの表明でした。ありがたい話ではありますが、これまでの補助を継続する場当たり的な政策で切り抜けようとしているのか、それとも解散総選挙を睨んでのものなのか、成功すれば良いのですが失敗したときの代償は大きいと思わざるを得ません。そもそも根本的な改善が必要ななのに、そのことには一言も触れていないのは問題だと思います。これらのお金もすべて借金であり将来への「つけ」となります。若者はもっと声を上げなければいけないと思います。