2022年 ふぁん2月号
年末年始は寒くて天気の良い日が続きましたが、何とか生乳廃棄の危機は回避することができました。令和4年度の予算が決まり、少しは上がると期待していた生産者補給金・集送乳調整金が据え置き、総交付対象数量も345万トンで据え置かれました。ほとんどの予算が据え置きのなか、脱粉在庫提言支援金として28億3千万円、牛乳乳製品などの販路拡大支援金として8億4千万円が予算付けされたことは、我々酪農家の負担が少しでも軽減される対策として歓迎したいと思います。令和3年度の全道での乳量が103%を超えている状況から、生産抑制をして令和4年度へと向かわなければなりませんが、まずは学校が春休みに入る3月下旬が最初の山場になると思われます。ここを乗り越えても5月のゴールデンウィークまで気の抜けない状況が続くと思います。消費動向と都道府県の輸入粗飼料の調達難がどのように作用してくるかによって状況が変わってくるかもしれませんが、今後も我々はその時に応じた対応をしていかなければなりません。
2022年 ふぁん1月号 新年のご挨拶より
新年あけましておめでとうございます。今年1年災害などなく穏やかな天候が続き、良質な粗飼料が確保できることを切に望んでいます。
さて、昨年も一昨年同様コロナウィルスに振り回された1年でしたが、それ以外にもいろいろなことがありました。1月にはアメリカでバイデン大統領が就任し、対中国政策について不安視されましたが、トランプ大統領の方針が継承されるとのことで一安心したところでした。2月には日本国内でも医療従事者へのワクチン接種が始まりました。ワクチン接種の始まりは遅かったのですが、昨年の終盤には世界の中でも接種率の高い国となりました。7月には熱海で大規模土石流が発生し、多くの方々が犠牲になりました。毎年どこかで大きな災害に見舞われる国となった気がします。そんななか賛否両論ありましたが東京オリンピックが開催され、多くの感動を呼びました。なかでも女子バスケットボールの銀メダルは感動しました。10月には岸田内閣が発足し衆議院解散に伴う衆議院議員選挙が行われ、自公絶対安定多数の与党の勝利となりました。コロナ禍で沈んだ雰囲気の中でも、ゴルフの松山英樹選手のメジャー大会制覇、真鍋淑朗氏のノーベル物理学賞受賞、将棋の藤井聡太くんが最年少で4冠達成など、嬉しいニュースもありました。
農業の分野では、G7サミットやCOP26などで議論されている温室効果ガス排出削減に向けての対策として、「みどりの食料システム戦略」なるものが採択され、農業分野でも持続可能な社会、農業を目指していかなければならない時代に入ったと思います。
また、この原稿を書いている今はまだ決まっていませんが、補給金単価、集送乳調整金が上がっていることを願っています。乳価交渉はかなり難航するかもしれませんが、最低でも現行維持は必要と考えています。北海道全体はまずは令和3年度をどう乗り切るか!3月にどのくらいの乳量になっているかで令和4年度がほぼ決まってくると思っています。今年は濃厚飼料は高値で推移し、肥料・石油製品も値上がりしています。コストがかさむなかコロナ禍が解消される見込みは薄いと思われますが、皆さんに少しでも幸せを感じていただけるような農協運営を心掛けてまいりたいと思います。皆さんのご多幸をご祈念申し上げて新年のあいさつと致します。
2021年ふぁん12月号
11月が暖かい日が続きましたが、雨の日が多く秋仕事の終わりをなかなか迎えられなかった方もいたかと思います。今年もあと一ヶ月となりましたが、今年を振り返ってみて皆さんはどのような1年だったでしょうか。満足と不満が入り混じっていると思いますが、来年はより多く満足を増やすための準備期間のような気がします。今年1年をしっかり総括して来年に備えましょう。
来年のためには、乳価・補給金・集送乳調整金は最低でも現状維持が必要です。個人的な考えとしては、補給金・集送乳調整金に関しては上げてもらわなくてはいけないと思います。現在、乳業メーカーと乳価交渉、の凛水産省との補給金の交渉が行われていますが、生産量を決められた枠内で収めなければならない現状では、乳価は一歩も引けない状況です。ホクレン、中央会の交渉力が試されています。エールを送りたいと思いますが、今年度をどのように乗り越えていくかが最大の問題であり、早急に具体的な方策を示してもらいたいと思います。
2021年ふぁん11月号
堆肥やスラリー散布でまだまだ忙しい時期だと思いますが、冬を迎えるための最後の秋仕事です。体調に留意して作業していただきたいと思います。
さて皆さんがいま最も関心があるのは現在の生乳需給のことでしょう。今年の9月は飲用需要が伸びて少し明るい兆しが見えることを期待したのですが、予想が外れ非常に厳しい状況が続いています。これからの季節に飲用需要を望むことは難しく、業務用バターや生クリームの消費が伸びることを願うばかりです。ただ、コロナ次第ではどうなるか分かりません。生産者として必要な乳量を確保するためには、消費が伸びる必要があります。少しでも消費拡大が進むように、生産者・農協職員がまず先頭に立ち、消費を促す行動をとっていただくようお願いします。インバウンド需要がまだ望めない今、消費が飛躍的に伸びることは難しく、我々にできることを地道にやっていくしかありません。生乳だけでなく他の農産物も厳しいですが、このコロナ災害に打ち勝つべく、みんなで力を合わせて行動していきましょう。
ふぁん 2021年10月号
10月に入り浜中町内ではコロナワクチン接種がかなりの割合で進んでいます。ワクチン接種が進んでも直ちにすべての生活様式をコロナ前に戻すことはできませんが、感染状況をみながら徐々に経済活動を再開していかなければなりません。一方、コロナ禍で合理的な方法もたくさん見つけられました。新しい方法が経済的負担や個人の労働負担の軽減に繋がるのであれば続けていくべきです。コロナ禍の影響により、先の展望が見えにくい状態はまだしばらく続くでしょう。先が見通せない状況では完成図ありきの仕事は難しくなるかもしれません。このような時においては、「まずやってみる」という姿勢が必要です。やりながら失敗し、方向転換し、正しい方向に向かうチャレンジ精神と、失敗を恐れず、失敗を容認できる環境づくりも大切です。今年の生乳需給も先が読めない状況が続き、9月になっても我々の思い描いていた方向には向かっていません。なるべく早い段階で対応策を講じなければなりません。
ふぁん 2021年9月号
8月に入り台風一過猛暑が嘘だったかのような気温となり、お盆を待たずに秋めいてきました。2番草の状況は、圃場と1番草の刈り取り時期により差がついているようです。今年の干ばつと猛暑は、釧根地区以外の道内各地に大変な被害をもたらしました。それに比べれば我々の地域ではまだ我慢できる範囲ではないでしょうか。ただ気がかりなのは、標茶町や厚岸町でのヒグマによる牛の被害です。2019年に被害がでてから3年が経ちますが、その後も被害は増えるばかりです。両町に被害をもたらしているヒグマは、ⅮNA検査によると同一個体で雄の推定300キロ以上の雄。かなり大きく経験豊富なヒグマのようです。昼間は行動せず箱わなにもかかりません。行動範囲が広く人間とクマの知恵比べですが、少しでも早い駆除をしていただきたいと思います。様々な制約はありますが条件が整い特例として駆除できるよう願います。ワクチン接種が進んでいますが、コロナウイルスはいまだ猛威を振るっています。皆さんくれぐれもご注意ください。
ふぁん 2021年8月号
今年の1番草の収穫作業は順調に進み良質なものが収穫されたと思いますが、量は確保されたでしょうか。良質1番草の確保ができたことで乳量の秋落ちはないかと思います。現在の脱粉・バターの在庫は過去最高のレベルとなっています。牛乳の需要期から非需要期を迎えるときにはどのような状況かが気がかりです。需要が伸びない中で生産だけが伸びていては、在庫の積み増しが増えるばかりではないでしょうか。コロナ感染症のワクチン接種が順調に進み消費が伸びることを望むとともに我々は今まで以上に消費拡大への努力をしなければなりません。インバウンド需要が望めない状況では、国内需要と輸出を伸ばすしかありません。国策で規模拡大をして生産は伸びたものの、コロナの影響があるとはいえ需要がついてこない状況は、過去に生産調整をしてきた頃と同じか、それ以上に悪化しているようにしか見えません。この矛盾した状況をどのように打開していくか、現状に合わせて変われる組織でありたいと思います。
ふぁん 2021年6月号
春作業が順調に進み、いよいよ6月になりました。今後も順調に進むことを願うばかりです。
さて、新年度が始まり2か月が経とうとしていますが、新入生、新入社員、新規入植者、新後継者の皆さんも新しい生活に慣れてきた頃でしょうか。五月病やホームシックにかからず過ごせていますでしょうか。少しずつ社会に慣れていくなかで壁にぶつかったり、失敗を経験したりしていることと思います。最初から先輩たちと同じようにできるのは本当に稀なことです。元プロ野球監督の野村克也氏は、選手に対し「失敗と書いて成長と読め」と教えたそうです。エジソンやアインシュタインも「失敗はできないことの証明である」と言ったとか。やや開く直りのようにも聞こえますが、当事者はこれくらいの心構えでいいのかもしれません。もちろん何度も同じ失敗を繰り返すのは困りものですが、周囲にそれを許す土台があることも大切でしょう。若者の成長のためにも我々は我慢と勇気をもって接したいものです。頑張れ、若人!
ふぁん 2021年5月号
今年の冬はしばれが深いのではと懸念されていましたが、3月・4月と潤沢に雨が降ったおかげで農作業の進行もまずまずとなりホッとしています。この4月に入り厚岸町で山菜採り中の男性が熊に襲われ死亡する事故がありました。山や沢に入る際はくれぐれも自己防衛を心掛け、ちょっとした楽しみが悲劇を生まないようご注意ください。
話は変わりますが、東京電力福島第一原発の廃炉作業に伴う汚染水から、トリチウム以外のほとんどの放射性物質を除去したALPS処理水の海洋放出に対し、国と漁業者が対立しています。処理水については待ったなしの状況ですが、農林水産業に対する風評被害が非常に懸念されます。日本政府の監視だけでなくIAEAやWTOなどの科学的見地による環境モニタリングの信頼性・透明性の確保が重要です。それでも風評被害を防ぐのは至難の業です。国にはしっかりと仕事をしていただきたいと思います。こと原発や核廃棄物に対しては農業団体の発信力が低いような気がします。
ふぁん 2021年4月号
全国から桜の便りが聞こえ始めている3月中旬にこの原稿を書いていますが、いまだに加工原料価格の話が聞こえてきません。ここ数年ではありえない事態となっています。昨年同様に春休みと5月、6月の生乳生産量増加の時期が心配されます。春産み初牛価格はまずまずの高値で推移してホッとしているところですが、円安と原油価格の高騰は4月以降の飼料価格を押し上げてしまう要因となるでしょう。乳価が据え置きでも実質手取り乳価は下がると考えて、コストの見直しを今一度お願いします。
国会では総務省の接待問題で野党も躍起になっていますが、そんなことよりもコロナ禍で生活が困窮している家庭などへの支援を早め早めに実施していただきたいものです。コロナ解雇や雇止めにあう人が10万人に迫ろうとしている今、一刻の猶予もないように思いますが、なかなか動きが鈍いですね。外国人も含め労働力の配分をうまくマッチングして、少しでもハッピーな人が増えればいいのになぁ。